Photon API を使って WordPress で画像処理
WordPress.com と WordPress のプラグイン Jetpack で提供されている Photon を利用すると画像の配信を WordPress の CDN を利用できるほか、画像の URL にパラメーターを付けることで、画像の縮小や、トリミング、フィルター処理などができます。
※ Photon は、WordPress.com ユーザーと Jetpack を利用して WordPress と接続したユーザーのみ利用できます。
- 1. Photon の URL
- 2. Photo API
- 3. 元画像
- 4. 横幅を指定して縮小 ?w=
- 5. 縦幅を指定して縮小 ?h=
- 6. トリミング ?crop=x,y,w,h
- 7. 縮小とトリミング ?resize=w,h
- 8. 指定した幅にフィットするよう縮小 ?fit=w,h
- 9. 黒の余白の追加 ?lb=w,h
- 10. 黒の余白の削除 ?ulb=true
- 11. フィルター ?filter=
- 12. 輝度 ?brightness=
- 13. コントラスト ?contrast=
- 14. カラー化 ?colorize=r,g,b
- 15. スムージング ?smooth=
- 16. ズーム ?zoom=
- 17. リソース
Photon の URL
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg
CDN の URL は、https://i0.wp.com/ の後ろに画像の URL を付けます。i0.wp.com と i1.wp.com と i2.wp.com があります。http 以外に https もサポートしています。
※ WordPress の記事中の画像は、プラグインが勝手に URL を置き換えてくれます。
Photo API
Photon は API が提供されていて、次のようにパラメーターを付けると、画像に処理を加えられます。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?w=280&filter=sepia
元画像
順番に Photn API を使ってできる処理をすべて見ていきます。元画像はこれを使います(縮小表示しています)。
横幅を指定して縮小 ?w=
指定した横幅に縮小。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?w=280
値は、単位を付けないとピクセル、パーセントで ?w=50% のような指定もできます。
縦幅を指定して縮小 ?h=
指定した縦幅に縮小。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?h=210
値は、単位を付けないとピクセル、パーセントで ?h=50% のような指定もできます。
トリミング ?crop=x,y,w,h
左上の x, y 座標と width, height(横幅・縦幅)を指定してトリミング。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?crop=12,10,30,28
値は、単位を付けないとパーセント。つまり、上の場合は、左上から 12%, 10% の位置から 30%, 30% の部分をトリミング。ピクセルで ?crop=100px,50px,300px,255px のような指定もできます。
組み合わせて ?crop=100px,30,300px,30 のような指定もできます。
縮小とトリミング ?resize=w,h
width, height(横幅・縦幅)を指定すると、その大きさに縮小し、その幅に合うように上下または左右の切り取り。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?resize=200,300
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?resize=300,150
単位はピクセルです。
指定した幅にフィットするよう縮小 ?fit=w,h
width, height(横幅・縦幅)を指定すると、その大きさに収まるよう縮小。ぴったりの大きさでない限り、画像によって縦または横の幅が、指定より小さくなります。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?fit=300,300
単位はピクセルです。300,300 と指定していますが、横長の画像のため縦は 300px より小さくなります。
黒の余白の追加 ?lb=w,h
width, height(横幅・縦幅)を指定すると、その大きさに収まるよう縮小。ぴったりの大きさでない場合、上下または左右に黒色の余白を付けた画像になります。letterboxing というらしい。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?lb=300,300
黒の余白の削除 ?ulb=true
黒の余白が付いた画像を指定すると、余白部分を削除。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?ulb=true
元画像
ulb=true
フィルター ?filter=
フィルターの適用。negate, grayscale, sepia, edgedetect, emboss, blurgaussian, blurselective, meanremoval のいずれかを指定(指定できる値はひとつ)。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?filter=negate
ぼかしを比較するとこんな感じ。
輝度 ?brightness=
輝度の変更。-255~255 の値を指定します。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?brightness=-50
コントラスト ?contrast=
コントラストの変更。-100~100 の値を指定します。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?contrast=-40
カラー化 ?colorize=r,g,b
Red, Green, Blue の値を指定すると、その色相へ変更。各値は 0~250 の範囲で指定します。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?colorize=100,0,0
スムージング ?smooth=
画像を滑らかにするスムージング(平滑化)処理を行います。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?smooth=1
指定する値は 3×3 画素の中央の注目がその重みです。1を指定すると、各画素が注目画素と周りの8画素の9画素の平均値になります。小数点の値も指定できます。2048以上の値を指定すると変化しません。
ズーム ?zoom=
高解像度のピクセル密度のデバイスやブラウザーのズーム機能のための指定です。スクリプトから利用を想定した機能です。指定した倍率に拡大します。値は、1, 1.5, 2~10 です。crop と一緒には使えません。
https://i0.wp.com/example.jp/foo.jpg?w=150&zoom=2
w=150 と zoom=2 のため 300px 幅の画像が得られます。zoom 指定は、画像を元サイズより拡大するものではありません。
リソース
詳細および開発者向けの Photon 情報は、公式の Photon | Developer Resources から。
Photon は オープンソースのため、実際の処理内容も読み取れます。